MSI GX680レビュー 〜10万円以下のフルHD+SSDゲーミングノート
MSIのゲーマー向けハイエンドPC「GX680(型番:GX680-204JP)」を買ってみました。
はっきり言って衝動買いです。
フルHD&SSDノートとしては破格のお値段
きっかけはデスクトップマシンの不調。
5年前に自作したCore2Quad Q6600マシンですが、XPをインストールしてそのままずーっと利用しているのでさすがに不安定に。
そこで最初は以下のような構成で自作を検討しました。
抑えたかったポイントは
しかし、ケース代などそれぞれちょいお高めのパーツを利用しているため、積み上がったら12万円オーバー。
そこでふと「ノートPCの方が安くて、小さくて、液晶もついてるじゃん・・・」と自作erにあるまじき結論に到達しました。
とはいえ上記のような条件を満たすノートとなるとそうそう安くはありません。
ノートの場合画面構成として「フルHD」も条件に加わるので、15万円オーバーがあたりまえ。
そんな中、なぜかMSIのGX680が1店舗だけ99800円という超特価に!
※ ↑1店舗だけ尖った価格構成にしている不思議な状態
あまりの安さに迷わずポチッと…。
考えうる最強スペック。グラボだけちと弱い?
GX680のスペックは以下のとおり。
- OS:Windows®7 Home Premium 64ビット 正規版
- CPU:Core™ i7 プロセッサー 2630QM(2.0GHz)
- 15.6インチ(1,920×1,080) フルHD光沢液晶
- DDR3-1333MHz 8GB(4GB×2) 、SO-DIMMスロット×4(空き×2)、最大16GB
- 搭載SSD/HDD:SSD(120GB)+HDD(500GB)
- GPU:NVIDIA® GeForce® GT555M
- オーディオ機能:2.1ch Dynaudioサラウンド(サブウーファー内蔵)
- 光学ドライブ:Blu-ray Disc ドライブ(Blu-ray読み込み専用/DVDスーパーマルチドライブ機能対応)
- ウェブカメラ:130万画素
- カードリーダー:マルチメディアカード™/XD/SD™/SDHC™/SDXC™/メモリースティック/メモリースティックPRO-HG対応
- LAN:10/100/1000 BASE-TX
- Bluetooth:V2.1 +EDR
- 無線LAN:IEEE 802.11 b/g/n
- I/Oポート:HDMI×1/マイク×1/ヘッドホン×1/USB2.0×2/USB3.0×2/RJ45×1/D-Sub 15ピン×1/e-SATA×1/Line-in×1/Line-out×1/
- 消費電力:アイドル時:34W
- バッテリ駆動時間:2.93時間
- 外形寸法 396×269×55mm
- 質量約3.45kg(9セルバッテリー含む)
自作でこれに近い構成にした場合、普通に10万円はとんでいきそうです。
唯一弱点があるとすれば、GPUがGeForceのGT555Mであること。
最新GPUである560Tiの3分の1程度と、バトルフィールド3など最新FPSをやるには少々力不足です(参考:PassMarkベンチ結果)。
ゲーミングPCとしてもそこらへんがネックなのかあまり話題になっていない機種ですが、今回の自分の目的にはぴったりなマシン。
これが10万円以下とは…(しみじみ)。
必要十分な梱包に安心感、ACアダプタが大きいのはご愛嬌
さて注文してから2日であっさり到着。
外箱からMSIのものになってます。
中には化粧箱が。これぞゲーミングPC!という漢の黒。
箱をあけると、ダンボールで固定されたPCが。
説明書、ドライバCD、ACアダプタとバッテリ。
それぞれちゃんと梱包されています。
クイックスタートガイドは多国語対応。
まあ所詮PCなので説明書見ることもないのですが。
ACアダプタはさすがに大きめ。
定格150Wなのでしかたない。とはいえ360のカステラよりははるかに小さいです。
バッテリは普通サイズ。公称3時間もつらしいです。UPS代わりですね。
天板部分にはしっかりフィルムで保護がされていました。
黒色つるつるなので傷が目立ちますからね。
フィルムを外すとこんな感じ。
黒光りする筐体にMSIロゴと3箇所のイルミネーションが輝きます。
うーんマニアック。
底面は無骨。上側にウーハーがついています。
中身に簡単にアクセスでき、HDD交換やメモリ増設ができるらしいのですが、サポート対象外とのこと。
そのうちHDDを1TBにしたいなー。
背面端子。LANやディスプレイ端子が背面なのは便利。
左側面。USB3.0×2とUSB2.0×1、それにカードスロットがあります。
さらに左側にあるのが排熱口。つねに暖かな風が流れていますが「暑い!」というほどではありません。
右側面。オーディオ端子群とマウスにぴったりのUSB、そしてBDドライブがあります。
開いてみたところ。B4サイズなのでなかなかに大きいです。
光沢液晶なので人によっては嫌かも。
TN液晶ですが画質はまずまず。斜めからみると、若干暗くなるのはTNの仕様でしょう。
スピーカーが目立っていますが音質はあくまで「ノートにしては頑張っている」程度。
本当にいい音で聞きたいなら当然ながら外付けスピーカーは必須です。
キーボードははやりのアイソレーションタイプ。
カーソルキーがテンキーとかぶさっており、なれないと打ち間違えます。
タイピング性能は普通。Macなどのアイソレーションキーボードと大差ない打ち心地で、実用上も全く問題ありません。
ホームポジションに手を置いた時、マシン熱で熱くなるということもありませんでした。
画面上にはWebカメラとマイク。
タッチパッドは大きすぎず小さすぎず。ただスクロール機能がついておらず、マウスをつなげること前提に作られている気がします。
手前の謎LED。天板のものとあわせると、5箇所のイルミネーションがついていることになります。
こんなソフトがインストールされており「じんわり点滅する」「音にあわせて光る」など設定できます。
特に実用性はありません。
BeBOXみたいにCPU使用率に応じて伸び縮みすればいいのに。
各種ベンチマーク。グラフィック以外は死角なし。
とりあえずお約束のエクスペリエンス。
やはりGeForce GT555Mの性能が足をひっぱっています。
いえ、全くもって必要十分なのですが。
そして期待のSSD。ソフトは定番CrystalDiscMark。
中身はインテルSSD X25-M G2 120GBです。
期待通りのスピードが出ていました。
実際OSの起動はもとより、アプリの起動もサクサク、iTunes(1万曲オーバー)は7秒、Picasa(1万枚オーバー)は0.5秒と大幅に軽減されました。
おまけで2.5インチHDD。
中身はWD5000BEKT(500GB キャッシュ16MB 9.5mm厚 7200rpm)。
こちらは思った以上に速い印象。
5400回転という噂があったのですが、これはありがたい。
総合性能をはかる上で、これまた定番のFF14ベンチ。
CPUとGPU両方酷使するソフトですが結果は「1509」。
GTX580で5000弱ですから、やはり3分の1から4分の1程度の性能。
(ちなみにワットチェッカーで測ったところ、普段は30W、ベンチ時は90W〜120W程度でした。さすがにデスクトップより全然エコです。)
全体を見返してみると、やはり3D性能だけ、若干落ちる印象です。
中身は一般ノート?10万円以下なら間違いなく買い。
見た目は黒色、ゴツくてイルミネーションと、3点揃ったバリバリのゲーミングPCですが、中身はむしろ堅実な出来です。
グラフィック性能がソコソコであることを考えても、このマシンはゲーマーより「向こう5年くらいはバリバリ戦えるメインマシンがほしい」というユーザー向けではないでしょうか。
最大の問題は、自分が買った直後、価格.comの最安値が17万円に戻ってしまったこと。
こうなると15万円のVAIO Sがあるので、なかなか悩ましいところです。
↓自分はAmazonで99800円でした。今はどうかな…。