最もお手軽なRAID NAS「Drobo FS」レビュー 〜LinkStationのワナとHDD暴騰苦労記〜
先日のノートPC購入を機にNASの導入を行いました。
選択したのはコンシューマー向けNASの中でも異色の存在「Drobo FS」です。
詳細はすでにインプレスにレビューがあるので、今回は赤裸々な導入の経緯をレポートします。
LinkStation導入失敗がきっかけ
もともとメインマシンとして自作のタワー型を利用していましたが、MSIのゲーミングノートGX680導入を機に、内蔵していたHDDをNASに移行しようと思い立ったが運の尽き。
BUFFALOの2TB HDD内蔵LinkStation「LS-QV2.0TL」を導入しましたが、これが超地雷。
- ベイ4つの拡張性が魅力だが、サポートしているのはBUFFALO純正HDDのみ。バルク品も使えるらしいのだが、相性問題頻発。
- 本体起動、ディスク認識に数分かかるので上記相性問題が出ると検証が異常に大変。
- 相性問題が発生すると「初期搭載HDDまるごとコピー」「Linuxでのフォーマット」など癖のある解決方法しかない。
- 結局自分は上記解決法でもうまくいかず、ウン十時間を無駄に。
- ファームウェアが初期搭載のHDD内に存在するため、HDDが飛んだら修理することになっていまう。ガクブル
- トラブル頻発かつサポートは安心のBUFFALOクオリティ…。
ということで、玄人志向と書いてバッファローと読ませるのではと思う久々の失敗買い物になってしまいました(純正HDD使えよって話ですが)。
純正HDDを買うくらいならNetgearなど最初から高いHDDを買うわけだし、あえてBUFFALOを購入する理由はなさそうです。
安息の地を求めてDrobo購入
「もうNASのトラブルで貴重な休日を消費したくない!」と考え、最もお手軽なNASと評判のDrobo FSを再度購入。
こちら詳細は前述のレビューをご確認いただければわかりますが、とにかく何も考えなくていい商品です。
【Drobo FSのすごいところ】
- 何も設定しなくてもHDD2台以上挿し込めば勝手にRAIDが構築
- 普通は10時間オーバーが当たり前のRAID環境構築が独自のBeyondRAID技術により数分で完了
- ホットスワップ対応で後からHDD追加されれば数分でRAIDの増量が可能
- 5つのベイにより拡張性抜群。
- 丸裸のHDDをそのままブスッと差し込める簡単増設。
- 別機種、別メーカー、別容量などどんなHDDでも混在可能。
- 3TB HDD対応。
- アドオンDroboAppsによりDLNA、FTPなど機能の追加が可能
- HDD故障時も簡単にリビルド可能。RAIDを意識する必要なし。
と普通のNASと一線を画すのですが弱点も当然あります。
【Drobo FSの残念なところ】
- ケースのみで7万円とお値段高め。ATOM機なら余裕で組めてしまう。
- スピードが遅い。以下ベンチマークはHGST HDS723020BLA642 3.5インチ HDD SATA/2TB/7200rpm/64MB SerialATAⅢ6Gbps×3台でギガビットイーサ環境での計測。
LinkStationが70MB/秒程度出ることを考えると、かなり遅めです。
- インターフェースが貧弱。LAN端子1個のみ。このお値段ならUSBでの運用もできる機能がほしい。
やはり人によって致命的なのはスピード。
自分は保存用と割り切っているのでいいのですが、速さは正義なので今後改善してほしいポイントです。
とりあえず「高くてもいいからお手軽にNAS+RAIDでデータ格納したい!」という人にはオススメ。
<余談1>日立の外付けHDD「TOURO TURBO」破壊の巻
御存知の通りタイの洪水で日本の電機産業は大打撃を受けました。
その中でも一際深刻なのがHDDの暴騰。
一時期5000円台だった2TBのHDDは現在1万円オーバーが当たり前になってしまいました(参考)。
というわけで、現在流行っているのが値上げ幅の低い外付けハードディスクから中身を取り出す行為。
自分も2TB×3台というHDDを準備するため、8000円の特価で購入した日立の外付け「TOURO TURBO」の破壊に取り組みました(当然保証は消えます)。
グーグル先生に「touro 殻」と入れると同じことをやっている人がたくさんいたので、なんとか分解(というか破壊)もできました。
しかし地球に優しくない光景…。
ちなみに、この機種は中身が暴騰前から8000円するHDDなので、結構お得感があります。
これでケースを破壊せず取り出せたらよかったのですが…仕方ないね。