torne 2.00アップデートまとめ けいおん!!で3倍録画の画質レビュー


torneのお楽しみ、バージョンアップによる機能追加が予告通り行われました。
何が変わったかのまとめはニュースサイト(→AV Watch)に任せるとして、ここでは「実際の使い勝手」「画質」「何が改善されなかったか」をまとめました。



◯3倍録画
比較対象は初めてh.264の再エンコードを搭載したDIGA(DMR-XW100)のHEモード(いわゆる3倍モード)。
まずは動きの激しいけいおん!!OPのグルグルシーン。

DRモード(再圧縮無し)の時点でブロックノイズが盛大にのっています。
当然再エンコードしたHEモードはさらにノイズだらけで不気味なことに。
一方torneは一見ソースより綺麗に見えます。
どうもtorneの3倍録画再生時はかなりノイズリダクションをきかせているようで、うまく劣化部分を塗りつぶしている感じです。
実際に動画を見ていると輪郭がかなりざわつくなど、はっきりと劣化しているのがわかります。
ただ、この「3倍録画」というのは普通のレコーダーとはちょっと違うらしいです。
それについては開発者によるコメントがあります。

「3倍」と銘打っているのですが、実はいわゆるBDレコーダーのそれと同じではありません。torneでは元々DRモードでの録画時にデータ放送を記録していませんので、地上デジタル放送の最大16.8Mbpsよりもデータ量は少なくなり、1時間番組の録画で約6GBのHDD容量が必要となります。
今回の3倍録画では、AVCエンコード時のビットレートを約4Mbpsに設定し、DRモードの約1/3に相当する「1時間番組を約2GBのHDD」で記録します。この数値をBDレコーダーのビットレートに当てはめると、だいたい6倍モード相当の画質ということになります。

というわけで、本来なら6倍モードと比べなくてはいけないのですが、そもそもうちのDIGAにはまだ6倍モードなどついていないのでどうしようもなく。
これを頭に入れ、さらに比較をすすめます。

こちらは動きが比較的少ない場面。
DRとHEの差は殆どありません。
torne3倍は若干輪郭周りにノイズが出ているのがわかります。
ざっと見た感じのインプレッションだと
・3倍速の劣化は動きが少なくてもはっきりと分かるレベル。特に輪郭部のノイズが目立つ。
・ノイズリダクションをおもいっきりかけているので、例えばアニメだと若干のっぺりした描写に。
という様子。
ただ、むしろ6倍速クラスのエンコードでこれだけの画質を維持できているのはスゴイことです。
この調子で是非今後2倍速〜5倍速など細かい設定を実装してもらえたらなーと。
しかし、まさかtorneにハードウェアエンコードの機能が搭載されているとは…。
ゲームしながらh.264エンコードという手品の種はPS3ではなくtorne側にあったということですね。

◯おっかけ再生
30秒ほど録画しないと追いかけ再生ができないのでレコーダーのタイムシフト再生とはちょっと違う印象。
1.5倍速再生もできるが追いつくまえに再生速度が通常に戻ってしまう。
アキレスと亀状態で、リアルタイムに追いつくことはなぜか絶対にできない仕様。
追いつきたい場合は一度メニューに戻ってからテレビ視聴を選ぶ必要があります。
ちょっと不便。
ただし外付けHDDでも安定してスルスルと動くのは嬉しい誤算でした。

◯番組表情報の取得率を表示
トップメニューで「GUIDE(バングミヒョウ)」にカーソルを合わせると、EPGの取得率が確認できるようになっている。細かい改善だが安心感がある。

◯邪魔な一時停止マークが若干改善
一時停止したときのマークがど真ん中に表示されて邪魔だったのが4秒程度待つと消えるようになりました。
というかこういうインジケータは多くのレコーダーと同様、右上端などに表示してほしいものです。
torneは分かりやすさ重視ということでしょうか。

ステレオ音声が2ch強制出力されるのが修正されていない
SCEIはサラウンド環境の人間に恨みでもあるのでしょうか。
ドルビープロロジックIIでステレオを擬似サラウンド化したい人は相変わらずPS3の設定でいちいち変更する必要があります。
アンプの環境によっては音声チャンネルの変更は音の途切れを生むので、あえてこうしちゃっている、とも考えられなくもない?

◯スロー再生は相変わらず出来ない
PS3のメディアプレイヤー機能では普通にできるのに、なぜかトルネでは未だ実装されず。
そんなに実装困難なのでしょうか。
おかげで今回も律ちゃんのキャプを撮るのに苦労しました。



というわけで追っかけ再生など細かい使い勝手については若干歯切れの悪い実装となっていますが、また一段階上へ進化したtorne
もはや9,000円という値段がレコーダー業界からする悪い冗談としか思えないコストパフォーマンスになっています。
今後の個人的な要望として
・番組表閲覧時にテレビを小画面表示
・スロー再生に対応
・音声出力のバグ修正
などが対応されれば、自分にとっての欠点が解消されます。
むしろ、ここまで来るとダブルチューナーやBS/CSなどのハード的な進化にも期待してしまうわけですが果たして?



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