Optoma 3D-XLとAcer H5360で3Dプロジェクター環境が完璧に?


プロジェクターメーカーの老舗Optoma(オプトマ)が面白い商品を2011年1月に発売します。
その名も3D-XL。HDMIの3D信号を倍速駆動対応のプロジェクターに出力する機械です(公式ページ)。
と言ってもあまりピンとこないかもしれませんが、実はこれを使えば10万円弱で100型3Dプロジェクター環境がつくれるかもしれないのです。
(下に続きます)

ホームシアター VS データプロジェクター

そもそもホームシアター用とオフィス用のプロジェクターにどんな違いがあるのか。
強みと弱みという観点でまとめてみます。


ホームシアター3Dプロジェクターの強み>

  • 2D画像の画質はデータプロジェクターとは一線を画す。
  • サイドバイサイド、トップアンドボトム、フレームパッキングといったHDMI1.4aで転送される3D信号を軒並みサポートしている。


ホームシアター3Dプロジェクターの弱み>

  • 価格が高い。最低でもビクターDLA-X3の40万円強から。
  • 3Dメガネを通すのでサングラスをしているかのように暗くなる。DLA-X3は1,200ルーメンと前モデルより明るくなってはいるが、ゲイン値の高いスクリーンへの買い替えが推奨される。


<データ3Dプロジェクターの強み>

  • 価格が安い。定番モデルacer H5360は6万円強。
  • 明るい場所での利用も考えられているため明るさが2,500ルーメンとホームシアター用の倍。


<データ3Dプロジェクターの弱み>

  • 2D画質はイマイチ。画素数も720p対応まで。
  • HDMIの3D信号に対応していないため、120Hz出力できるPC(Nvidia 3D Vision対応グラフィックボード搭載)につなげるのが前提。PS3Blu-rayプレイヤーは接続できない。


コストを抑えるならデータプロジェクターだったのですが、特にPS3などのゲーム機に搭載できないのがネックでした。
今回ご紹介するOptoma 3D-XLはこの弱点を解消してくれる機械です。

HDMI1.4aの3D信号→120Hz信号に変換できる

H5360は倍速駆動(120Hz)に対応している、つまり秒間120コマ表示ができます。
nVidia 3D Vision対応のPCがあれば3D Blu-rayや3Dゲームをグラフィックボード側で120hz出力し、3D視聴が可能です。
しかし、PS3などの3D対応再生機で利用されているフレームパッキング(右目、左目用のフレームを同時に送信する。ゲームやBlu-rayで採用)やトップアンドボトム(1080iの画像を上下に分け、右目、左目用の画像とする。)の信号はそのままでは表示できませんでした。
そこで3D-XLの出番。
PS3などの再生機 → 3D-XL→ H5360とつなげることで、フレームパッキングやサイドバイサイドの信号を1280×720の120hz信号へと変換してくれます。
(※3D-XLはOptomaのHD66しか動作保証していないため使えない可能性も実はあります。が、H5360とHD66は中身がほぼ同じようなので多分、大丈夫かと。)
とてもニッチな商品ですが、確実に需要がある装置なのです。

背面端子はこんな感じ。
赤外線信号出力端子(IRエミッター)がありますが、DLP LINK(スクリーンに反射させて信号を出す)に対応しているので必要ないようです。
ちなみにDLP LINK対応メガネ「ZD201 3D Glasses」が同梱。
おそらくDLP LINK対応なら他のメガネも使えるはず。
HDMI入力が2つあるのでセレクタ的な使い方も可能のようです。

既に米Amazonでは予約開始。4万円弱は安い?

アメリAmazonでは予約が開始されており、価格は499ドル。
今のレートだと4万円弱。
H5360が6万円、3D-XLが4万円、あわせて10万円程度。
ホームシアター向け3Dプロジェクターの性能と価格がこなれるまではこれで凌ぐという選択肢もありかな、と思っています。
もっとも10万円出すなら格安3D液晶テレビであるブラビアHX800を買う、という手もあるのですが。


↓というわけでrtypeが急激に欲しくなっているH5360。レンズシフトが無いのがきついけど・・・。

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4 アニメ観賞用には良い感じ


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