VPL-VW90ESなど3Dプロジェクター達を比較レビューしてみた


IFA2010で大手メーカー製のホームシアター用3Dプロジェクターがだいぶ出揃ってきました。
残念ながら国内では発売されるかどうかも怪しい商品が多いのですが、せっかくなので情報をまとめて比較してみます。

とりあえず並べてみる

比較スペック表は以下のとおり。

残像と暗さへの不安あり、最強はLG?

現在発表されているものを大きく分けるとDLP方式とSXRD(反射型液晶)方式に分かれています。
実績があるのはDLP方式。
既にデータプロジェクターのAcer H5360などが3D対応しています。
残像が少ない分、左右の映像を交互に出すフレームシーケンシャル方式に向いているといえるでしょう。
一方で残像が懸念されるのがSXRD。
BRAVIAAQUOSなどの液晶テレビと異なり、バックライトをオフにする黒挿入ができないのでどこまで残像軽減できるのかが鍵となります。
ソニーのVPL-VW90ESはおそらく10月5日から始まるCeatec2010で展示があると思いますので、是非そこで視聴しレビューしてみたいと思います。
また、ラインナップを見て不安になるのがルーメン数。
ほとんどが1000ルーメンと現在発売されているホームシアター向けプロジェクターとあまり変わらない数値。
フレームシーケンシャル方式のメガネは60%ほど輝度をロスするので、非常に暗い画面になることが予想されます。
フレームシーケンシャル方式の機種で唯一シャープのみが1600ルーメンと頑張っているのは、3D AQUOSが明るさをウリにしていたのを彷彿とさせ、メーカーの意地を感じさせます。
そんな中で異彩を放っているのがLG CF3D、唯一の偏光方式採用機種です。
2つの映像素子を積んでいるため、当然値段もお高く100万円オーバー。
そのおかげで2,500ルーメンという圧倒的な明るさを獲得しています。
しかも偏光メガネのおかげで輝度のロスが20%程度ですむため(参考)、他のフレームシーケンシャル方式と比較しても輝度を稼げます。
アバター画質比較の記事がわかりやすい比較になっています。)
シルバースクリーンが必要など、非常に敷居は高いですが、スペックだけで判断するならばLGが圧倒的な画質、その他は調整次第、となるでしょう。

価格は安くて50万円

価格はサムスンが最安で約59万円。
ソニーはまずハイエンドモデルということで72万円となっています。
フルHDプロジェクターのエントリーモデルが30万円以下になっているのと比較するとかなりお高いです。
ただフレームシーケンシャル方式の場合、テレビと同様、大きな追加コストが本来はかからないはずなので、徐々に下がっていくことに期待しましょう。
LGの偏光方式はコスト高なので高止まりしそうですね。

ソニーが今年11月、それ以外は来年前半?

ソニーが電撃発表したのには驚きましたが、それ以外はほとんどが来年。
LGのCF3Dは発売済ですが、残念ながら国内販売は無く実動機を見るのもまず無理な状況。
国内で本格的に機種が出揃うのは来年のボーナス商戦頃でしょうか。
3Dテレビと比較すると半年〜1年程度、ペースが遅れているようです。

ところでビクター、エプソンは?

IFA2010でエプソンはまさかの反射型液晶機、EH-R4000を発表しました。これまで透過型で頑張ってきたイメージが強かったので驚きましたが、一方3Dについては今のところ情報無し。
ビクターも特に話題がありません。反射型液晶の雄として圧倒的な質感で業界をひっぱてきましたが、ここにきて新たな差別化が求められているのかもしれません。オーナーとしては是非頑張って欲しいところです。

現時点での購入の指針

  • とにかく画質!→LG CF3Dを輸入、シルバースクリーンとあわせて100万を軽くオーバー。
  • とにかく安く!→SAMSUNG SP-A8000が国内販売されるのを待とう・・・。あるいはデータプロジェクタで我慢。
  • 早く欲しい!→SONY VPL-VW90ESを予約しよう!画質は見てのお楽しみ。
  • 明るさはほしいけど100万は無理・・・→SHARP XV-Z17000待ち。1600ルーメンは魅力的ですが、画質への影響が若干心配です。


そしてrtypeはとりあえずVictorとEPSONもさすがに発表してくるであろう来年末まで我慢します。我慢します。(大切なことなのでry

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