Acer H5360BDレビュー 〜コストパフォーマンスに優れた堅実機種〜
先日注文したAcerの3D対応プロジェクター『H5360BD』が届いたので早速レビューします。
外観説明
中身は以下のとおり
付属の映像ケーブルはD-subとコンポジット(!)のみなので、HDMIケーブルが別途必要です。
紙のマニュアルはクイックスタートガイドのみ。
詳しいマニュアルはCD-ROM内のPDFになります。
筐体は白のツルツル加工。天板部分はリモコンをはめ込むための穴があります。
ズームも天板のレバーで調整。ピントはレンズ部分で調整します。
リモコンは薄い小型のもの。
ボタン電池(CR2032)利用なので、電池がなくなると面倒。
これだけあれば、特に不満はありません。
DLP3D対応メガネ NEC NP01GL
Acerの3Dメガネ『E1b』が品切れだったため、DLP 3D(DLPプロジェクターでフレーム間に緑色のフレームを挟みこみ信号制御する企画)対応の3Dメガネ『NP01GL』を併せて購入しています。
開封するとこんな感じ。
メガネ、ノーズパッド×2、説明書といたってシンプル。
なんと折り畳めません。映画館のXpandっぽいフォルム。
右目と左目の間にDLP3D信号制御のセンサーがあります。
赤外線ではないので、大手メーカー製テレビでは使えません。
こちらもボタン電池(CR2032)×2で最長200時間駆動とのこと。
VIERAのメガネがボタン電池一枚で50時間駆動だったので、意外と省エネ?
右側にあるスイッチを押すと自動的に信号を感知しシャッター開閉が始まります。
信号を見失って3分たつと自動的に電源が切れるので、スイッチオフを意識する必要はなさそう。
しかしこのメガネ、動作は安定していますがつけ心地はあまりよくありません。
軽量化、折りたたみ対応を切に願います。
かなりシンプルな設定内容
カラー設定。
輝度設定もありますが、デジタル処理なので画質劣化があります。
全体的に明るさを落としたいならNDフィルターが必須。
ちなみにデフォルトの画質でも大きな不満は無し。
イメージ設定。
デジタル台形補正(キーストーン)がデフォルトだとオンになっているので、オフに切り替えましょう。
このスクリーンショットではグレイアウトしていますが、3D設定もここで行います。
残念ながら自動感知してくれないため、3D視聴するときはここで「3Dのオン/オフ」「映像形式(フレームパッキング/トップアンドボトム/サイドバイサイド)の切り替え」「左右映像の反転」などマニュアルで都度行う必要があります。めんどい。
OSDの設定など。
オーディオ設定。
実はこのプロジェクターはスピーカーが内蔵されているため、音量などの設定は個々で行います。
全体的に見ると非常に無難な設定内容でした。
なぜか十字キーの真ん中が「メニュー」ボタンなので、決定を押したつもりがキャンセルしてしまうというのを100回くらい繰り返しましたが、目立って使いにくいということは無いと思います。
PS3との接続も全く問題なし
PS3とはHDMIで直結しました。
映像信号の対応状況。
720p(3D)、1080p(3D)と記載されているのが確認できます。
ただしプロジェクターの画素数は1280×720なので、それ以上の解像度だと自動的にスケーリングされます。
同じく音声信号の対応状況。
プロジェクター内蔵のスピーカーはリニアPCM2chの対応のみのようです。
まあおまけ機能なので問題なし。
さてまずは3D対応ゲームであるWipEout HDとリッジレーサー7をプレイしてみました。WipOutはPSストアのお詫びのため、8/4まで無料でダウンロードできます。
……すげえ!!
すごすぎます。100インチ3D、パないです。
こればっかりは写真では伝わらないと思うので、購入していただくしかありません。
……と30分ほどプレイしていたら、
酔った。
久々に3D酔いしました。
100インチ、ワイプアウト初プレイ、立体視など刺激的な条件が重なりすぎたようです。
とにかく、9/22に出るワンダと巨像が楽しみでしょうがないです。
酔いそうだけど。
クロストークほぼゼロ?の意外な高画質っぷり
さて、LGの3D液晶D2342P-PNでも行ったクロストークテスト。
右目画像と左目画像にそれぞれ白水玉をずらしたMPOファイルをPS3の3D写真ビュアー『プレイメモリーズ』で再生しました。
ご覧のとおり、全くクロストークがありません。
ダメ押しにもう一枚。
このように、明らかに白黒という最もクロストークが発生しやすい環境でも大丈夫です。
パッシブ型液晶のD2342P-PNが周辺部に盛大にクロストークが発生していたのに比べると雲泥の差です。
DLPは液晶と比較し残像が少ないため3Dに向いている、とは聞いていましたがここまでとは思いませんでした。
これはIMAX: Deep Sea 3Dの右目と左目の画像です。
DLP 3D特有の緑被りが心配だったのですが、発色もかなりよかったです。
さすがに今もっているVICTOR DLA-HD350と比べれば劣りますが、3D眼鏡越しだと黒がよりひきしまるため、2Dで見るときよりも好みのコントラストになりました。
2500カンデラという大光量がいい方に働いています。
30万円という値段差を考えると、素晴らしいコストパフォーマンス。ちょっと悲しくなります。
一方3Dだと気にならなかった720pという画素数ですが、2Dで100インチ視聴だとさすがにドットが目立ちました。
個人差やソースによる違いもありますが、やはり2D視聴はフルHDが欲しくなりますね。
また、DLPなので残像が少ないことに期待していたのですが、これはDLA-HD350から大きな変化が無し。
線が多く残像が目立ちやすいエヴァ序で確認しましたが、結構目立ってました。
うーんこれは残念。
10万以下でプロジェクター欲しい人は即決!ただし設置に注意
あまり普段デジモノを絶賛することはないのですが、はっきり言ってこれ、買いです。
これまでHDMI1.4対応の3Dプロジェクターは安くても30万円台オーバーだったので、最安6万円台後半まで既に落ちているH5360BDはコストパフォーマンスが高すぎます。
フルHDでないという弱点はありますが、3D視聴時はあまり気になりません。
というわけで恒例のプロジェクター診断。
- 安い3Dプロジェクターがほしい!(7万円程度)⇒H5360BD
- 安いプロジェクターがほしいけど3Dいらない(10万円オーバー)⇒MITSUBISHI LVP-HC3800
- 3D見たいけどレンズシフト無いと設置できない(30万円オーバー)⇒SONY VPL-HW30ES、Victor DLA-X3
H5360BDは720pプロジェクターとしても最安クラスなので、入門機としてオススメできる定番機種となるでしょう。
あ、DLP 3Dメガネで+1万円前後かかるのはお忘れなく。
↓Amazonでも6万円台後半。いっしょにDLP 3Dメガネもどうぞ。