書籍スキャンサービスScaNowをソフトバンクが公認!?

送信者 rtyping
※上の写真はイメージです。
ネットニュースで電子書籍の世界に一石を投じる発表がさらっと流されています。
SugarSync、書籍スキャンサービス「ScaNow」と提携(cnet)
著作権的に問題視される書籍スキャンサービスに対しソフトバンクグループの会社が提携を行ったということは、書籍電子化の流れに歯止めがかからない現状を端的にあらわす事象でしょう。(下に続きます)
郵送された本をスキャンしPDFに変換してくれる書籍スキャンサービス「BookScan」がサービス開始したのが2010年の4月、その後1年も経たない間に数十種に及ぶ類似サービスが生まれました。
BookScanも驚くべき進化をとげ、その需要の高さを知らしめました。
一方で著作権法で認められているのはあくまで「私的複製」であり、複製行為を他者に代行してもらうことは違法ではないか、という指摘があります。
実際に弁護士の見解を扱った記事もありました。
以下はその部分に関する引用です。

私的複製の範囲を規定する著作権法第30条1項を見ると、「『使用する者が』複製することができる」と書かれています。こうしたことから、自炊に限らず複製の代行サービスは、私的複製として許容されないというのが通説として定着しています。

 これまでも新しいメディアが生まれるたびに複製代行サービスが登場しましたが、ビデオのダビングサービスをはじめ、権利者の許可のない複製の代行サービスは基本的に押さえ込まれてきた経緯があります。  自炊代行サービスに関する判例はまだありませんが、現行法を解釈すれば、おそらく複製権侵害に該当すると考えられます。

未だ議論がつきないところではあるのですが、代行スキャンが(おそらく)違法である、という点はおさえておくべきポイントだと思います。
そのようなリスクがあるにもかかわらず提携の道を選んだSugarSyncの動きは「プラットフォームの乱立」「価格の高止まり」といった問題をかかえる電子書籍業界に対しての牽制攻撃になるかもしれません。