三菱3Dプロジェクターはスクリーン買い替えが必須?【CEATEC2010】


今年のCEATEC、メインは既報の通り3Dテレビでしたが、唯一三菱だけが家庭用3Dプロジェクターの視聴デモを行っていました。
ビクターが出展せず、ソニーも筐体の展示のみという、ホームシアター好きには非常に寂しい状態でしたが、民生3Dプロジェクターの視聴は初めてだったのでこれは僥倖。
当然視聴に行ったわけですが、生での視聴、そして説明員の方のお話を聞いてこれまでネットの情報だけでは見えてこなかったことがわかってきました。

3Dメガネはシンプル

三菱ブースで展示されていた3Dプロジェクターはおそらく、先日IFA2010でお披露目された三菱のホームシアター向け3Dプロジェクター(型番未定)でしょう。
視聴の前に渡されたのは3D REALと同型と思われるフレームシーケンシャル3Dメガネ。

左のツルの下に電源スイッチがあり、長押しすると電源が入る。

型番はEY-3DGLLC1(ググッても何もでず・・・)。
ボタン電池CR2032を電源としている。パナソニックのように充電式じゃないのは残念だが、その分軽くてかけやすい。

目と目の間に赤外線の受光センサーがある。
10/21に発売を予定している三菱の3D対応液晶テレビもメガネの単体販売は検討中らしいので、まだまだ途上の製品なのかもしれない。

予想以上の完成度、コントラストも抜群!


真ん中にあるものが今回デモを行っていたプロジェクター。
IFA2010のものと同じようにみえる。

実際の投影状況はこんな感じ。
天吊ではなく棚に置いているので、レンズシフトの幅が結構広いのかもしれない。
デモが行われたのは以下の3作品。

※3D BD発売が決定しているのはクリスマスキャロルだけ。
3DCGと実写が入り交じった、良ソースでした。
そして以下が感想

  • デモが始まる前はディズニーのロゴが一時停止で表示されていたがチラツキがひどかった。再生開始したらチラツキは気にならなかったのでもしかしたらプレイヤー側の問題か。
  • 今回は全て映画ソースであり、若干暗めの方が適度な色バランスとなったため、全体的に懸念していた画面の暗さはそれほど感じなかった。
  • コントラストも見事なもの。普段利用しているDLA-HD350のシネマモードに近いフィルムライクな質感がよく出ていた。
  • 構造的に液晶テレビと異なり、黒挿入が出来ないのだがクロストークも目立たなかった。不思議だ・・・。
  • 残像がかなり見られた。倍速駆動を積んでいないDLA-HD350に似たような明らかなブレ。3D CGのクリスマス・キャロルで確認できたので間違いないだろう。ビデオソースはつらいかもしれない。
  • REAL Dで視聴していた「アリス・イン・ワンダーランド」も映画館ほどではないがまずまずのコントラスト感。よくフレームシーケンシャル方式の映画館で言われる「明らかに暗い」「コントラストが低い」というものではなかった。

全体を振り返っても「期待以上の画質」であり、残像以外にはこれといった不満がありませんでした。
残像がパネル由来のものか、映像処理由来のものかわからないのですが、ここが改善されるかが肝になりそうです。

ちなみにメガネ越しだとこんな感じ。
メガネのせいで明るさは失われますが、それでも十分映画館で見ているような迫力が感じられました!

画面の明るさはスクリーンのおかげか?

今回視聴を終えた後、説明員の方に色々聞こうと思ったのですが「詳細は一切お答えできません」とけんもほろろ
仕方ないのでIFA2010で出た情報を元にした表を再掲載します。

240Hz駆動&1000ルーメン、という事以外に目立った情報はありません。
フレームシーケンシャル方式の場合、3Dメガネを介することで60%ほど明るさをロスするのですが、1000ルーメンの三菱でも、今回特に暗いと感じなかったのが不思議でした。
しかし、気になったことが一つ。
以下は視聴でもが行われたスクリーンの下にあったエンブレムです。

・・・スチュアートのスクリーンを使ってます。
※スチュアートはアメリカの有名スクリーンメーカーで、日本ではキクチ経由で相場の2〜3倍のお値段となる高級スクリーンを販売している(キクチ公式)。
キクチの定番「ホワイトマットアドバンス」がピークゲイン0.85±5%。
一方スチュアートの定番「FireHawk G3」がピークゲイン1.25 ±10%。
スチュアートは一般的なスクリーンと比較して1.5倍ほど明るいのです。
三菱のプロジェクターは1000ルーメンと特に明るいわけではないので、おそらくゲイン値の高いスクリーンを使い明るさを稼いだのでしょう。
実はこの後ソニーのVPL-VW90ESについてもソニーブースで説明を伺ったのですが、その時も「スクリーンは特別なものは必要ありません。ゲイン値1.3くらいで大丈夫です。」と説明されました。
ビクターの3Dプロジェクターが1300ルーメンなのと比較し、明るさが1000ルーメンにとどまっているソニー・三菱のプロジェクターはゲイン値の高いスチュアートのスクリーンやビーズスクリーンを検討する必要がありそうです。

11月のソニー、ビクターの完成度が気になる

とはいえ、既に商品としてそのまま出せるのではないか、というレベルの三菱。
一方ソニー、ビクターのプロジェクターは11月に発売です。
ソニー、ビクターが三菱を上回る画質を出せるのであればそれは「買い」だと思います。
俄然盛り上がってきた3Dプロジェクター市場、これからも目が離せません。



クリスマス・キャロルの映像はかなり素敵でした。店頭でももっと流せばいいのに・・・。


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